労働問題

今、現在、パワハラで苦しんでいる人へ

弁護士とパワハラについて話し合う機会に恵まれた。 そこで得られた知識を、現在進行形でパワハラを受けて苦しんでいる人に伝えたいと思う。 パワハラの音声証拠はその日のうちに的を絞って保存 ICレコーダーで証拠音声を記録することは重要。しかし、肝心の…

ベイトソンとマルクス─エラーの産物としての貨幣、あるいは、社会の存立に不可欠なエラー

先日、大学院時代の友人から、「マルクスは、エラーの産物である貨幣を、一掃しようと考えていた」と聞かされました。 恥ずかしながら、マルクスの本を一度も読んだことがない私ですが、貨幣の性質を、クラスとメンバーの秩序を無視する存在であるとマルクス…

沖縄昔話:臆病で視野の狭い冷たい私に、影響を与えた同級生と某先輩の話

高校生の頃、「米軍基地に対する自分の関心のなさ」を話すと、隣の席の同級生が、次のような話をしてくれた。 小学生の頃、歩道橋のそばに米兵が立っていた。服装を見ればすぐに分かる。ニヤニヤしながらずっと立っていた。下半身を露出させながら。とても怖…

優しくて凶暴な人類学者との対話

研究に戻るか、それとも、このままIT企業で働き続けるか。 一時期、このような迷いに私はとらわれていた。2006年頃の話である。 ふらふらと、古巣の研究室を訪れた私は、そこに赴任してきたばかりの人類学者に遭遇した。 その、優しくて凶暴な人類学者は次の…

『14歳で"おっちゃん"と出会ってから、15年考えつづけてやっと見つけた「働く意味」』の感想

本を読んで久々に感動した。 14歳で"おっちゃん"と出会ってから、15年考えつづけてやっと見つけた「働く意味」 作者:川口 加奈 ダイヤモンド社 Amazon 筆者の川口さんは、14歳の頃に、近所で日雇い労働者(おっちゃん)を見かけ、炊き出しに参加し、彼らが置…

卑怯者

【魚拓】「飛ばす車が減った」 若き米兵が見守る通学路 寒い朝はつらいけど…地域から感謝の声 沖縄 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス 生活を優先する沖縄タイムス 完全にマッチポンプだ。米兵が蒔いた種を米兵が刈り取っているだけなの…

「ブラック企業と闘う~アメリカ非正規雇用の労働者たち」の感想

アメリカの労働環境の今とそれを改善する動き NHKドキュメンタリーWAVE「“ブラック企業”と闘う~アメリカ 非正規雇用の労働者たち~」を視聴した。 http://www.nhk.or.jp/documentary/aired/151004v.html アメリカにおける労働現場の現状と、その改善に従事…

アフロレゲエという名の稀有なNGO

昨晩、偶然BSで「リオ闘うスラム街~暴力と貧困からの脱却~後編」というドキュメンタリーを視聴した。麻薬密売組織に積極的に働きかけて、彼らの更生の手助けを行うNGOの活動にスポットをあてたドキュメンタリーであった。 http://www.nhk.or.jp/wdoc/backn…

『セデック・バレ』の感想

セデック・バレは、日本統治下の台湾で、日本人に対して武装蜂起した先住民である、セデック族に関する物語です。 『セデック・バレ』予告編 - YouTube 基本的に、殺し合いで構成されている映画であるため、目を背けたくなる残酷な場面がほとんどです。 しか…

求人雑誌から読み解ける世相

最近は求人雑誌を読むことが趣味になっている。コンビニなどで0円で手に入る求人雑誌は、様々な情報に溢れている。まず第一に、沖縄ならではの求人が面白い。例えば、豚の飼育。だいたい糸満あたりで募集されている。次に、三線弾き。那覇の居酒屋が募集して…

最低賃金の決め方

沖縄の最低賃金は、東京のそれよりも約180円低い。1ヶ月の労働時間を160時間とする。すると、沖縄東京間では、1ヶ月で、180×160=28800円の差が生じることになる。これが1年続くと345600円。10年後には3456000円の差となる。家賃や生活費などの諸経費の額…

「よく分からない者」や「ホームレス」を嫌悪し過剰に恐怖する社会

ナイキ不在の工事説明会と小澤課長の本音 3/24の小雨降る寒い中、「ナイキジャパン主催による宮下公園工事説明会」に参加すべく、渋谷勤労福祉会館を訪れた*1。しかし、会場には肝心のナイキが不在であった。渋谷区公園課の小澤課長らと、東急建設の社員達が…

「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」の感想、あるいは、「自給自足の農家」に対するリスペクト

狩猟採集や農耕に適さないコンクリートだらけの環境では、柳田國男が『明治大正史世相編』で描写したような「自給自足の農家」を復活させることは不可能と考えられる。柳田が描いたのは、かつては「自給自足」を達成できていた農村が、次第に「モノに対する…

2010年2月7日のエノアール

14時頃にエノアールへ。先客が大勢来ていた。8人ぐらいであろうか。彼らは埼玉県の新座からエノアールに遊びに来た女性の方々であった。子連れの方も何人かいた。エノアールのことを、新座の公民館で開催されたいちむらさんの講演会で知ったのだという。「い…

「自分が悪い」という語り口

「自分が悪い」という語り口を用いて自らの境遇を説明する人々が、現在の30代に多く見られるという。http://www.veoh.com/browse/videos/category/animation/watch/v19699460q6pg6yzAむかつく災因論的な語り口だ。どうすれば、「自分が悪い」という語り口に…

不動産屋との対話

更新料を巡り土日に不動産屋と交渉をしてきました。交渉の結果、家賃が1000円安くなり、更新料はこの家賃の半額になりました。契約期間は2年。従来の条件(家賃65000円、更新料65000円)で2年契約をした場合と比較して、124000円を私は節約できることになり…

2010年1月9日の246キッチン

いちむらさんからメールで246キッチン開催の連絡を受ける。大学の図書館で統計関係の本をコピーした後に渋谷へ向かう。既にカリスマデパ地下店員のKさんといちむらさんが来ていた。新年の挨拶を交し合う。国立の西友で購入した苺と胡瓜と蜜柑を示し、「差し…

関係をチェックする仕組みの必要性とその不可能性

尊敬するid:ueyamakzkさんが、私のコメントに言及して下さったので、その記念に思い付いたことを書き留めておく。http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20091126 関係をチェックする仕組みの必要性とその不可能性 お互いに前向きな気持ちで集まればお互いに良い…

日本の労働環境を相対化するブログ

ついったーでid:saisenreihaさんが言及していた下記のブログが非常に興味深い。ニートの海外就職日記上記ブログは、シンガポールの外資系企業で働く日本人によって書かれているようである。日本の労働環境に対する厳しい批評が掲載されており、読んでいてと…

第9回ジェンダーコロキアムの反省と感想

書評とは何か 著書から自分が受け取ったメッセージについて述べることが求められていたことを初めて知りました。勉強になりましたm(_ _)m 努力主義について─努力を強いられている状態とは、どのような状態を指すのか? 「努力主義の話はつまらない」というコ…

『「ホームレス」襲撃事件と子どもたち』の要約と感想

ホームレスを襲撃する子どもたちの特徴 『「ホームレス」襲撃事件と子どもたち』では、ホームレスを襲撃する子どもたちの特徴として、以下の2つが見て取られている。これらのいずれかの特徴を備えた子どもたちは自尊感情が希薄であり、「そのままの自分」を…

怒るべき時の見極め方

http://www.labornetjp.org/news/2009/1237550745898staff01/ 若者が感じている生きづらさが、じっさいにはさまざまな社会的要因からくるものだったとしても、「器用に生きなければいけない」という規範が社会的に過剰に強制されているために、「自分が不器…

2009年7月4日のエノアール

「女性野宿生活者」についての交流学習会で、私はテント村の野宿生活自慢を遠慮なく話した。それは、私と小川さんで運営しているエノアールカフェ、絵を描く会について。また、月に一回女性のためのティーパーティーを開いていること。ゴミを拾ってきてほと…

公園で野宿する権利、貧困ビジネスで回る日本経済

なぜ、野宿者は公園で野宿するのか。人が生きるためには、この地球上の一定面積を起臥寝食に利用せねばならない。この利用機会が奪われれば、人は生存できない。つまり、一定面積を起臥寝食に用いる権利は不可譲の自然権として承認されねばならない。だが、…

路上エリートとは何か

私は「まつろわぬ人」が好きである。「まつろわぬ人」という言い回しが分かりにくければ、「インディペンデントな人」もしくは「権力に迎合しない人」と言い換えたいと思う。生々しい具体例を示すならば、「皆が恐れる不良と堂々と一対一で喧嘩を売れるよう…

寿に立ちすくむ

水族館劇場で知り合った謎の人物をたずねて、重森さんは横浜の寿町に初めて足を踏み入れた。路上の表情が違う。空間の在り方が通常と異なる。家と家以外を分かつ境界が曖昧。部屋的空間が路上にまで漏れ出したような、その地域全体がひとつの家屋のような印…

生存をめぐる活動

サポーター会員ということで招待を受け、「自由と生存の家」完成パーティーに参加。モヒートという甘くて美味しいお酒を飲み少し酔っ払う。人がぎっしり入った狭い部屋でライブが行われていた。調子に乗って、ジャンベのような太鼓を叩かせてもらう。ビデオ…

水族館劇場と私

水族館劇場との出会い 水族館劇場による演劇を鑑賞するのは今年で3度目になります。ある日突然携帯にかかってきた、きのこからのお誘いの電話。これをきっかけにして私は、水族館劇場という場を知るようになりました。それが2007年5月、ちょうど今から2年前…

シンポジウム「働く意味・仕事の未来」(仮題)

杉田さんのブログにて、とても魅力的なイベントの存在を知る。http://uemachi.cotocoto.jp/event/30409めちゃめちゃ行きたい!しかし開催地は大阪。遠い><。。

ユニオンエクスタシー

北千住駅前の広場で演説をする政治家を、何度か目にしたことがある。政治家達の演説は、どれも熱意のこもった、真剣な演説のようであった。しかし、政治家達が伝えたかったことを私は一切受け取れていない。演説の内容を、そのほんの一部でさえ覚えてない。…