国家と戦争

唾棄すべき輩としての相対主義者─あるいは、怒りの人類学者ボアズの精神について

怒れる人類学者ボアズ 「全ては相対的であり絶対的なものはない」という考え方 「全ては相対的であり絶対的なものはない」という前提を掲げて、「ああ。それはあなたの考え方ですね(私はそれを強く否定はしないが、それに強く賛同もしない)」と言わんばか…

沖縄昔話:臆病で視野の狭い冷たい私に、影響を与えた同級生と某先輩の話

高校生の頃、「米軍基地に対する自分の関心のなさ」を話すと、隣の席の同級生が、次のような話をしてくれた。 小学生の頃、歩道橋のそばに米兵が立っていた。服装を見ればすぐに分かる。ニヤニヤしながらずっと立っていた。下半身を露出させながら。とても怖…

岡田索雲『ようきなやつら』の感想

久々に漫画を購入した。面白かった。 ようきなやつら (webアクションコミックス) 作者:岡田索雲 双葉社 Amazon 『ようきなやつら』における妖怪の描かれ方と、京極夏彦によるそれの類似点 あとがきを読んで、この漫画の出版に京極夏彦が関与していたことが分…

卑怯者

【魚拓】「飛ばす車が減った」 若き米兵が見守る通学路 寒い朝はつらいけど…地域から感謝の声 沖縄 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス 生活を優先する沖縄タイムス 完全にマッチポンプだ。米兵が蒔いた種を米兵が刈り取っているだけなの…

高江N1ゲート前で起きていること_2016年11月14日(月)午前9時頃

初めて高江の抗議活動の現場に行ってきました。 現場は暴力の気配に満ちていました。辺野古にも暴力の気配はありましたが、高江のそれは辺野古の比ではありませんでした。ヒリヒリとした殺伐とした空気が漂っていました。 臆病な私はいつものように、抗議活…

照屋勇賢氏の作品に触れて

ジャーナリストの高嶺氏による下記の記事を読む機会があり、私の中で言葉が横溢してきたため、それらをここに記しておくことにする。 http://chotatakamine.tumblr.com/post/135904099921/ny在アーティスト照屋勇賢氏-辺野古単純に反対沖縄の運動を文化遺産…

My first visit to Henoko

June 17, 2015 (Wednesday). For the first time I went to Henoko by shuttle bus of the Island-Wide Council. The fare on the shuttle bus is 1000 yen, approximately 10 dollars. This shuttle bus leaves from "ken-chou-mae" bus stop*1 everyday. &…

初めての辺野古

2015年6月17日(水)。島ぐるみ会議のバスに乗り、初めて辺野古に行ってきました。 建白書島ぐるみ会議 - 携帯アップロード | Facebook私のホームタウンである西原から、島ぐるみ会議のバスは出ていません。そのため、まずバスで西原から県庁前まで移動する…

『セデック・バレ』の感想

セデック・バレは、日本統治下の台湾で、日本人に対して武装蜂起した先住民である、セデック族に関する物語です。 『セデック・バレ』予告編 - YouTube 基本的に、殺し合いで構成されている映画であるため、目を背けたくなる残酷な場面がほとんどです。 しか…

2010年12月4日に渋谷で起きたひどい事件について

1/16にTwitterにて常野さんid:toledから以下のようなダイレクトメッセージをいただきました。 もしよろしければ、ブログでの紹介・批判・連帯表明をお願いします。→ http://ow.ly/3EDuj メッセージをいただいてから既に2週間近く経ってしまいましたが、上記…

ニライカナイという歌

6/11(金)のミュージックステーションという歌番組で披露されたニライカナイという歌は、この歌を歌う人物の心境を、見ていて胸が痛くなるぐらい、明確に表していたと私は感じました。これこそ万人の心に訴える力を持ったデモンストレーションなのではないか…

「抑止力」あるいは「想像力の貧困」あるいは「確率の解釈」について

「抑止力」とは何か? 要するに、「他国が東京都*1にふるう暴力を抑止する力」*2のことなのであろう。米軍基地が沖縄の人々にふるう暴力を早急に抑止して欲しい。上記課題が達成されないならば、「抑止力」という言葉は使用されるべきではない。◆普天間基地…

水族館劇場と私

水族館劇場との出会い 水族館劇場による演劇を鑑賞するのは今年で3度目になります。ある日突然携帯にかかってきた、きのこからのお誘いの電話。これをきっかけにして私は、水族館劇場という場を知るようになりました。それが2007年5月、ちょうど今から2年前…

とあるシンポジウムの反省会にて

「国家は必要です。いくら否定したいものだとしても、複数の人間が集い、意思決定を行って生活し、身を守りながら生きていくのだとしたら、彼らは結局は国家の形態を採用せざるを得ない。もちろん、国家においては、マイノリティへの差別等の問題はなくして…

琉神マブヤーに学ぶ「暴力への対処法」

暴力に対して暴力で応答すること。友人から薦められた下記の番組「琉神マブヤー」を見て、このことの是非について非常に考えさせられた。http://www.mabuyer.com/index.html暴力に対して暴力で反応した場合、それは更なる暴力を相手から引き出す。この悪循環…

水族館劇場「Noir 永遠の夜の彼方に」鑑賞記録

「Noir 永遠の夜の彼方に」は、シンプルで真っ直ぐな力強いメッセージのこもった作品であった。押し潰されて亡くなった、弱い人々に対する想像力を、掻きたてたくて堪らない。あのような状況をどうこうできるような力は、今でもないかもしれないけれど、死ん…

伝書鳩

5月4日は、青山のスパイラルという文化施設に行く予定。目的は、下記の記事で紹介されている作品を見ること。http://www.okinawatimes.co.jp/day/200804181700_03.html

琉球民族あるいは南島人の精神分析

大正十三年三月。「琉球民族の精神分析」と題された伊波普猷による文章。 そこで私は一つの疑問を起さゞるを得なくなつた。本県ではどの県にも劣らず国民教育が鼓舞されてゐる。それは実にいゝことだ。けれども暗示をかけるのを教育者の能事のやうに考へてゐ…

私は小林氏を批判することはできないのではないか?

やはり小林氏は、自分の主張に都合のよい出来事は選択して、自分の主張に都合の悪い出来事は切り捨てているのであろうか? 同化政策など、あたかも行われなかったかのように、歴史を描くことによって、「沖縄人」は「今も昔も最初からずっと日本民族だ」とい…

芸大の地下室で小林よしのり氏による『沖縄論』について議論する「沖縄人」たちと重森

昨日、「hybrid-okinawa」という組織の会合が、東京芸術大学の地下で催された。「hybrid-okinawa」とは、「沖縄文化について考えかつ行動する人々」の集まりである。メンバーは沖縄と東京で活躍している若手芸術家や研究者、そしてその知り合いの沖縄出身者…

イラクで殺された青年について

かわいそうに。痛かったろうな。あの動画を見てみた。気持ち悪くなるというよりも、私はまっさきに悲しくなった。私はアラビア語を理解できない。あの動画を流すことによって、犯人たちはどのような影響を、日本政府に与えたいのだろう? 「軍隊を撤退させな…