花火バンバンバン

北千住駅へ帰ってくると、やたら浴衣姿が目に付いた。歩行者天国となった通りを歩き、やっと状況が理解できた。今日は花火大会の日であった。

家の前で花火を打ち上げているので、かなりうるさい。これでもかこれでもかと「夏」を見せ付けられた私は、「夏といえば、サザンオールスターズ!」と連想を働かせた。

家に帰り、水で体を洗い流してさっぱりした後、おもむろにYoutubeサザンオールスターズを検索する。夏といえばサザン、そしてサザンといえば、私はまっさきに下記の曲を挙げたい。


これは「BAN BAN BAN」という曲である*1。上記の映像においてこのタイトルには、バンバンバンというルビが振られているが、桑田さんはベインベインベインと歌っている。

『フロムイエスタデイ』というアルバムに収録されているこの曲を、私は15の夏に購入した。あの頃は、クラスメートのJさんに恋をしていて、悶々とした日々を過ごしていた。

そしてあの頃、「夏だから」という単純な理由から、クラスの男子だけで渡嘉敷島に行き、ずっと白い浜辺に寝そべって歌を歌ったりして時を過ごし、そのまま眠って、朝方大変寒い思いをした。海で泳げば亀に遭遇。道を歩けばヤシガニに遭遇。夜空を見上げれば満点の星。その星に向かって私は、この曲を歌っていたのであった。

今聞いても、とても良い曲だと思う。

それにしても桑田さんは、やっぱり変だと思う。動きがあやしい。何かが過剰だ。横溢する何か。そんな言葉が頭に浮かぶ。むやみに動き回りすぎだと思う。顔の表情が尋常でない。

でもとても、非常に叙情的でかつ琴線に触れまくる、素晴らしい曲を作る。むやみに過剰な彼の動きは、自身の繊細さを隠したいがための演出、つまり照れ隠しなのだろうか*2

フロム イエスタデイ

フロム イエスタデイ

*1:「BAN BAN BAN」は、KUWATA BANDがリリースした曲である。サザンオールスターズ名義で作成された曲ではない。しかし、私のなかでKUWATA BANDサザンオールスターズは同一視されている。桑田さんがいるからサザンと呼ばせてもらってもよいのではないだろうか。大雑把万歳。

*2:いや。単に熱くて正直な人なのではないだろうか。何も隠されてはいないと思う。