菌類の学会に入会

発生が予想されている東海地震」に備え、重森さんは、菌類の学会に入会した。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/kb-msj/index.html

目的は、「食用きのこ識別方法の習得」である。

菌類と言えば、もちろん粘菌にも興味はある。植物と動物の境界に位置するこの有機体についての関心も、あるにはある。

しかし、都内の公園や雑木林で発見することのできるきのこ*1が、果たして食べられるものなのかどうかという非常に単純で素朴な問い*2に重点を置いて、重森さんは活動するつもりである。

手始めに、再来週あたりに、上野の国立科学博物館にて、きのこに関する基礎的な知識を手に入れたい。

*1:もちろん、狩猟採集の対象を、きのこに限定する必要はない。近辺に自生しているヤムイモや野イチゴ、野蒜やからし菜といった植物も、食すことができる。また、野良犬、野良猫、鳩、烏、鼠、蛇、狸(国立市の某大学内で2回目撃)なども、捕らえて適切に調理すれば、食べることは可能と思われる。しかし、ひとまず比較的採取することが簡単そうなきのこから、極めていきたいと思う。

*2:とはいえこの問いは、「現代日本において狩猟採集生活はどの程度可能なのか?」という、より広い射程の問いに通じている。現在の日本、特に都市近郊において、人はどの程度自給自足することができるのだろうか? できるだけ費用をかけずに、生活するうえで必要となるモノを揃えることができれば、行き過ぎた消費社会に依存しなくて済む。過酷な労働に我慢して従事する必要もなくなる。もちろん、この世界を生き抜くために、労働環境の改善や、福祉制度の改善に力を注ぐことも重要であるが、会社や国家の制度とは距離を置き、自給自足的な生き方の可能性を模索することにも、それなりの意義がある。例えば、東海地震発生後には、住居を失った大多数の人間が、仮設住宅が整備されるまで、屋外に放置されるであろう。その際、ありあわせのモノで仮の住居を作ることができる人間は、重宝がられるに違いない。また、食料については、救援物資がヘリや車で供給されるまで、倒壊したコンビニやスーパーなどから必要なものを必要な分だけ頂戴すれば問題はないであろう。しかし、それにも限度がある。この時、狩猟採集の知識が必ず役立つはずである(熱帯の密林であるならばともかく、自然が少ない都市においては所詮無駄な知識でしかないかもしれないが。。)。このように、無政府状態における生活を想定し、それに備えることにはそれなりの価値があるといえる。しかし、本来であれば、無政府状態を想定する以前に、いかに現行の世界でサバイブしていくかという点について熟考し、会社員であれば労働に関する法律を完璧に把握しているべきであろう。これが十分にできていないにも関わらず、きのこー!とか言って騒いでいる重森さんは、完全に現実逃避野郎である。