開拓作業40日目

開拓作業も40日目を迎えました。約一カ月余り、密林の木を切り、切り株を掘り返し続けて、やっと原野が畑らしくなってきました。

「何をどこまで進めることができれば、開拓作業は終わったことになるのだろう」と考えていたのですが、切り株をほとんど撤去し終わり、既に野菜の栽培を開始していることから、今日を以って開拓作業の完了と致します!

今日の畑の状態と、明日の畑の状態にさほど違いは見られないと考えられるため、「開拓作業の完了日を今日にするなんて恣意的すぎませんか?ちょうど40日目で区切りやすそうだからでしょう?」という突っ込みをいただいてしまいかねませんが、ここはえいやっと開拓作業は今日で完了したことに致します。

でないと、なんとなく気持ちが先に進めない気がするので。。

これは、お互いの関係が「付き合う」という関係に入っていることをお互いに自覚しているカポーが、「別れる」という行為を意識して遂行することと酷似しています。カポーによって今まさに遂行されようとしている「別れる」という行為は、傍から見れば、「単に会う回数が減るだけじゃん」とか「結局別れてもたまに会ったりするくせに、何を神妙な顔して「別れる」という言葉で関係を定義してんの」とか「そもそもどうして「別れる」なんて言葉で世界を語る必要があるのだ」という突っ込みがなされてしまうような虚構じみた滑稽な所作かもしれませんが、「先に進みたい」という比喩にとらわれている人にとっては、「別れる」という行為はどうしても必要な手続きだったりするのです。

とらわれていることを自覚して、とらわれからの脱却を試みるのもいいですが、とらわれていることを自覚しつつ、とらわれの中で淡々と生きるのもいいなんて考えるようになった私は、歳をとってそれなりに丸くなったのでしょう。

今日の作業

  • 原野
    • 畑の観察(チシャの全滅にショックを受ける。みやまこかぶ発芽。)
    • マルチ作り。
    • スネックの散布。
    • 溜池D観察。
    • トマトの苗の植え替え。
    • 「整然とした畑」の主からフダンソウとレタスをいただく。

2/25の時点では、元気に育っていた下記のチシャ。

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元気に育っていたチシャ。

悲しいことに、これらが今日全滅していました。

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全てかじられたチシャA。

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全てかじられたチシャB。

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全てかじられたチシャC。

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犯人は青虫と考えられます。チョウの幼虫を捕食する肉食の昆虫が欲しいところです。開拓作業により、これらの肉食昆虫の数が激減し、チョウの幼虫が増加しすぎていると考えられます。チョウの幼虫を食べてくれる昆虫が再びこの地に戻ってくるまで待つ必要がありそうです。

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フダンソウも青虫にやられていました。

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全体の50%をかじられたフダンソウ。

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こちらは全体の70%を失ったフダンソウ。

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こちらは90%ぐらいを失っています。

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「青虫に食べられるぐらいなら今のうちに収穫しよう」と、フダンソウの外側の葉を採集する母。

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青虫以外にも、畑にはアフリカマイマイやカタツムリ等の害虫がうろうろしているので、スネックというカタツムリ専用の毒物をまきました。これを食べたカタツムリ類は死んでしまうらしいです。

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全滅する野菜もあれば、新たに芽生えた野菜もあります。これらは最近蒔いたみやまこかぶ。かわいい双葉です。これらも青虫にやられてしまうのでしょうか。心配です。

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溜池D。思ったよりも水が溜まっていませんでした。

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一度高まった水位が下がってしまった形跡がありました。

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「さてはビニールに穴があるのではないか」と穴探しをする父。しかし穴は見つかりません。

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水位が下がった形跡があるのに、どこにも穴は見つかりません。他の溜池の水は減っていないので、単純に水が蒸発したから水位が下がったわけではなさそうです。父と二人でうんうん唸って、水位が下がった経緯をやっと突き止めることができました。確かに水位は下がっているのですが、この形跡は、実はビニールの外側に付いていました。つまり、ビニールと土の間に水が一時的に溜まり、この溜まった水が土に吸収されたことで、水位が下がったというわけです。何故だ何故だとひとしきり騒いで到達した結論に、父と二人で興奮しました。探偵小説を読んでいる時に感じるような興奮でした。

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畑から帰る途中、「整然とした畑」の主から、野菜を袋2つ分いただきました。

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ひとつはフダンソウ。方言名ミスナバー。

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もうひとつはレタスでした。我々も早く畑を豊かにして、野菜を快く他者に贈与できるようになりたいものです。