大野正和
『「ひきこもり」だった僕から』の著者である上山さんのサイトに、大野正和という人物による著作が参考文献として挙げられていた。
http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20051126
グーグルで大野正和氏について検索をかけてみる。大野氏が運営しているらしきサイトを発見することができた。
http://www.geocities.jp/japankaroshi/
大野氏は過労死について研究をしているようだ。経歴が興味深い。企業で働いたのちに大学院へ入学している。それも36歳の時に。
さっそく、サイト内のいくつかの文章に目を通した。論文『変容する職場集団と日本的心性のなかでの過重労働』において主張される「90年代以降の「寡労」の突出」には、説得力を感じる。総務省の「労働力調査」に基づいた手堅い分析に唸った*1。
また、「過労児だった私」というエッセイにも唸った。研究者の生きざまそのものと直結している研究を、私は無条件にリスペクトしたい。
大野氏の研究が非常に気にかかる。迷わず、大野氏の著作をamazonに注文した*2。
*1:しかし、なぜ「週35時間以上60時間未満働く労働者の数」がカウントされていないのだろうか? そのような労働者は存在しないということだろうか?
*2:もちろん、amazonという会社に胡散臭さを感じつつ、である。そこで働く人々が不当に扱われていないかどうか心配しつつ、である。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4795843422/250-6763313-6181832