『中国・北朝鮮脅威論を超えて─東アジア不戦共同体の構築』刊行記念トークイベントのお知らせ

耕文社から刊行された中国・北朝鮮脅威論を超えて 東アジア不戦共同体の構築高嶺朝太氏から御恵投いただいた。

高嶺氏は、岩波書店『世界』(2016年9月号)において、泡沫候補の一人にすぎなかったトランプにいち早く注目し、大統領選挙をトランプが制する可能性を、おそらく当時の日本で唯一説得的に指摘した、新進気鋭のジャーナリストである。

大統領選終了後、上記実績を高く評価された彼には、様々な媒体や組織から声が掛かるようになる。引き続き『世界』(2017年3月号)において、トランプ政権誕生がもたらす辺野古新基地建設工事への影響を分析する傍ら、マーク・リー・ハンターによる調査報道実践マニュアルの翻訳を手掛け、その後、今回御恵投いただいた中国・北朝鮮脅威論を超えて 東アジア不戦共同体の構築への寄稿を行っている。

現在高嶺氏は、文字通りに世界を股にかけて、精力的に活動している*1。油断していると、いつのまにかニューヨークやワシントンに飛んでしまい、そしてふらりと帰ってきては、怪しくも興味深い様々な土産話を聞かせてくれる。

土産話の内容は多岐に渡る。トランプ大統領の身辺情報、世界各地で展開される米軍の軍事行動やその最新技術、在日米軍基地を含めた軍産複合体の動向、スノーデンに暴露されたNSAの情報監視体制の詳細、等等。

昔からの幼馴染であるが、あれよあれよと思うままに高嶺氏は、「そろそろ情熱大陸のような番組で取り上げられてしまうのではないか?」と思われるような、凄い人になってしまった。その急速な成長と活躍の幅の広がりには、ただただ驚くばかりである。

以前の彼は、独学で極めたCG(コンピューターグラフィック)技術を生かし、映像作品を創造するアーティストであった*2。今は、抜群の英語能力*3に基づいた情報収集能力と、持ち前の粘り強さを駆使し*4、隠された事実や埋もれた事実を、白日の下に晒すことを生業としている。その手際の良さは、獲物をけして逃さない熟練スナイパーのごとく鮮やかだ。

『中国・北朝鮮脅威論を超えて─東アジア不戦共同体の構築』は、中国や北朝鮮を脅威とみなしてファシズム国家へと変貌しつつある日本に警鐘を鳴らし、平和を積極的に実現させるための具体的な方策を提示している。高嶺氏が寄稿した論稿「生き続ける悪夢の日米合意」では、トランプ政権誕生以降の米国の軍事戦略を分析した上で、あくまで沖縄に軸足を置きつつグローバルな視点から、辺野古移設計画の実情と今後の沖縄が進むべき道が指し示されている。

日米安全保障体制に大きな影響を与えるエージェントとして、軍産複合体と呼ばれるネットワークが存在していることは、ここ数十年の間で常識となっている。高嶺氏は、その軍産複合体の一部であり、軍部、情報機関の官僚勢力であるディープステート(影の政府)なる存在に言及する。まるで映画に登場する悪の組織のような名称であるが、研究者が執筆者として多く名を連ねる学術書においてこの存在が言及されるのは、本邦初ではないかと思われる。

さて、ここまできてやっと本題に入る。

2018年3月4日(日)14時より、『中国・北朝鮮脅威論を超えて─東アジア不戦共同体の構築』の刊行を記念して、那覇ジュンク堂にてトークイベントが開催される。

もちろん、高嶺氏も出演する。上記で散々褒め上げてきた友人が出演するのであるから、当然私も参加する。平和を希求して沖縄で生きる全ての人々にとって本トークイベントは、実り多き意義ある集いになると確信している。

このブログ記事を目にした人は、万難を排してご参加いただきたい。

*1:体力作りのため遠泳を行っているとのこと。ジムでは頻繁にアスリートと勘違いされるそうだ。

*2:『Trapped』という作品が、北米の映画祭で優勝作品に選ばれたのだという。

*3:英検1級だそうである。取得はかなり難しいはずである。

*4:最近であれば、CIAの教科書に載るほど有名な「スパイ研究の大家」に独自のルートでアポを取り付け、単独取材を行うことに成功したそうである。この内容は『世界』(2018年2月号)で読める。