この記事では、
「家庭・学校・職場でのいじめ・ハラスメント等の暴力から身を守る方法」
を解説致します。
暴力はどこにでもあるが社会関係上の暴力はきつい
家庭、小中学校・高校、大学、会社。
どのような集団であっても、暴力の被害者になる可能性が常にあります。
特に、親─子ども、教員─子ども、指導教官─学生、上司─部下などの権力関係・上下関係がある場合に、上位の者から下位の者への暴力が発生しがちです。
路上で通り魔に襲われることも脅威ですが、上記のような社会関係上で受ける暴力は、被害者の心身を継続して蝕み、日々の生活を緊張と恐怖に包まれた生き地獄にしてしまいます。
このような生き地獄に対処するために、私は以下の5つをおススメ致します。
以下、詳しく解説します。
1.暴力を受けていると感じたらその記録を取る(日記、メモ、録音等)
理不尽な暴力を受けたとしても、これが暴力なのか否かを自分で判断することが難しい時があります。
裁判を起こせば間違いなく慰謝料を請求できる暴力である場合もありますし、裁判官等の他人によって判断が別れるグレーゾーンの場合もありますし、こちらの勘違いや考えすぎの場合もあります。
なので、もしも自分が恐怖や違和を感じたならば、いちいち自分でそれが暴力なのかどうか判断せずに、まずは記録を残しましょう。
ノートやパソコンで、誰が、いつ、どこで、なにをしたのかを、状況が分かるように箇条書きでもいいのでメモしておくのです。
スマホの録音機能を使って、自分の声で記録を残してもOKです。
暴力を受けていると思われる現場で、スマホの録音機能をオンにして、やり取りを記録するのもOKです(外部に無断で情報を公開しないのであれば、録音は法的にセーフです。弁護士に確認済み)。
2.複数の第三者に相談をする(信頼できる近親者・知人・友人、相談機関、弁護士等)
記録を取ったら、相談をしましょう。
相談は、信頼できる人間や機関に行って下さい。
相談相手を間違うと、さらに暴力を受ける可能性があります。
例えば、上司の不正行為を、会社の相談窓口(コンプライアンス室)に通報した結果、その話が上司に漏れ、パワハラが始まったケースがあります。
学校の場合、ハラスメントの相談窓口は、各自治体の教育委員会に設定されていることがありますが、信頼できるとは断言できません。
組織には、身内をかばう性質があります。
なので、自分と加害者が所属している組織の相談窓口ではなく、外部の人間や相談機関を利用したほうが安全です。
また、なるべく複数の人間や機関に相談をして下さい。
そのほうが、より客観的に状況を把握できます。
具体的には、①信頼できる近親者・知人・友人、②労働組合や外部のNPO等の相談機関、③いじめやパワハラに詳しい弁護士(法テラスや役場での相談サービス等を活用して)の3つに相談すると良いです。
独りで悩むよりも、相談したほうが絶対に良いです。
相談することで、見通しが手に入り、冷静になれます。
神戸で起きた教員間のいじめでは、複数の同僚に羽交い絞めされて、激辛カレーを食べさせられるという暴力を被害者の教員が受けています。
もはや、このような状況では、自分の体だけが頼りです。
何でもいいので、武術を学んでおくと、このような時に役立ちます。
攻撃する必要はないです。
相手をいなして、暴力を振るえないようにすれば十分です。
武術と呼ばれるものは、様々な形の暴力を想定しており、これらに対して最小の力で最も効率的に対処できる方法を独自に開発しています。
これを知っているか知らないかで、人生が大きく変わります。
暴力をいなすテクニックが備わっていれば、暴力を受けそうになっても恐怖でパニックにならず、落ち着いていられます。カッとなって過剰に闇雲に報復して相手に大怪我をさせることもなくなります。
いつでも自分は暴力をいなすことができる。
武術は、このような自信を与えてくれるので、メンタルの強化にも役立ちます。
武術の心得があると、いじめの対象になりにくいので(強い者はいじめにくいので)、幼い頃から武術を学ぶと、メリットを最大限に享受できます。
4.いつ首になっても食っていけるように手に職を付けておく(プログラミングがおススメ)
記録を取り、外部に相談し、客観的に状況を判断した結果、「自分は不当な暴力を受けている」という確信が高まったとします。
あなたなら次にどうしますか?
そのまま我慢するのも選択肢の一つです。別にこれは恥ずかしいことではありません。暴力を受けているけど、そこまで問題にするほど被害は大きくない。こういうケースもあります。
逃げるのも選択肢の一つです。逃げられるのであれば、逃げましょう。武術においても、逃げることは暴力への対処法の一つです。
しかし、どうしても逃げられない事情があり、その上で現状を変えなければならない場合は、どうするか?
闘うしかないです。
闘い方についてですが、「自分が暴力を受けていることに対する異議申し立て」を、公に行いましょう。
家庭での暴力との闘い方:親vs子どもの場合
例えば、家庭で父親から暴力を受けている子どもは、信頼できる近親者や学校の先生や塾・習い事の先生にそれを伝えて、児童相談所に通報してもらいましょう。
父親に異議申し立てをして解決するならいいのですが、そんな奇跡はまず起きません。余計に父親が激怒して、暴力がエスカレートする危険性のほうがはるかに高いです。
父親による暴力が放置されている家庭では、母親もあてにならないことが多いので、両親以外の信頼できる大人を、子どもは頼りにするしかありません。
子どもが家庭で加害者と闘うことが、最も困難で難度が高い闘いです。
小中学校・高校での暴力との闘い方:教員vs子ども、子どもvs子どもの場合
小中学校・高校で、教員から暴力を受けている子ども、同級生や先輩から暴力を受けている子どもは、両親を通して学校の管理職、教育委員会にクレームを入れましょう。
その際、両親は、法的措置も視野に入れていることを明確に伝えましょう。全ての学校や教育委員会がそうだとは言えませんが、隠蔽に走る学校や教育委員会も存在するので、これを阻止するためにこちらの真剣さを明確に伝える必要があります。
両親が子どもの味方であれば、これはそこまで難度の高い闘いではありません。
大学での暴力との闘い方:指導教官vs学生の場合
大学で、指導教官から暴力をうけている学生は、苦戦を余儀なくされます。進路や成績を人質に取られており、弱みを握られているからです。多くの学生が、我慢を選択する不利な闘いです。
逃げられるのであれば、逃げた方が無難です。
しかし、我慢したり逃げたりすると、第二第三の犠牲者が出ることに罪の意識と責任を感じて余計に苦しくなる人は、闘うしかありません。アカハラ防止を目的とした外部のNPOや、そこと連携している法律事務所に相談し、法的措置を取るのが確実です。
会社・学校での暴力との闘い方:上司vs部下の場合
会社で暴力上司と闘うのであれば、誰でも加入できる外部の労働組合やそこと連携している弁護士事務所を通して、会社の代表者に異議申し立てを行うのが効果的です(まずは団体交渉から行い、それで解決しなければ弁護士の力を借りることになります)。
最近では、会社での暴力を労働組合の力で解決したドキュメンタリー映画が話題になっていますので、参考になります。
また、学校で管理職と闘うのであれば、教職員組合も悪くはないのですが、外部の法律専門家を味方に付けて闘うほうが確実でしょう(法テラスや法律事務所で弁護士と相談し、作戦を立てましょう)。
しかし、生活のための給料を得ている会社や学校で上司・管理職と闘うことにはリスクが伴います。首を覚悟することが必要です。首になっても別の仕事をして生きていくさという自信・開き直りが必要です。
そこで私からのおススメは、業種に関わらず、プログラミングの技能を身に付けておくことです。首になってもITフリーランスとして自分で稼いでいく。こういう自信があれば、堂々と職場で上司や管理職と闘うことができるでしょう。
5.最終手段としての生活保護制度について知っておく(生きていればとりあえずOKと腹を括っておく)
日本には、生活保護制度という制度があります。
職場で暴力上司・管理職と闘って生活の糧を失い、転職もうまくいかなくて貯金が尽きてしまっても、この制度を使えば、餓死は免れます。
闘いに負けても、生きてさえいればとりあえずOKです。
税金で運用されている制度なので、困った時の最終手段として、活用していきましょう。
役所での生活保護の申請を手伝ってくれる団体の力を借りると、手続きがスムーズです。