3連休の実績
プロジェクトにスケジュール変更はつきものである。状況に応じて柔軟にスケジュールを変更できなければプロジェクトリーダーとはいえない。かくして3連休中の実績は以下のような結果となった。
7/19(土)実績
7/20(日)実績
- 15:00 ゲーセンで侍スピリッツ天下一剣客伝に熱中。沖縄出身のキャラクターに付随している物語の内容が気になり、クリアできるまで取り組む。沖縄口らしきものがやっとエンディングで登場。しかし物語の内容はよく分からず。
- 15:30 編集者から電話。「ねえねえ今から濃い場所に行かない?」とお誘いを受ける。そのまま駒込に直行。
- 16:15 4人のゲリラを囲む会に参加。野村さんに初めてお会いする。「植民者であることを日本人が意識しさえすれば、植民者であることを日本人が辞めるという選択が初めて可能となる。」 野村さんはこのように述べる。「日本人」「沖縄人」というカテゴリーの使用は、このような明確な目的があってのことと了解した。しかし、植民者という言葉にリアリティを「日本人」は感じてくれるのだろうか。ここが一番気にかかる。「日本人」を植民者として糾弾し続ければ、「日本人」は植民者として自分自身を捉える日がやってくるのだろうか。私は、「日本人」は植民者という言葉を聞いても、無視するとしか思えない。無視というよりも理解することができないとしか思えない。自らを植民者として省みることができるくらいの想像力が「日本人」にあるとは思えない。その意味で野村さんは「日本人」を信頼・信用しすぎではないかと思う。■「日本人」「沖縄人」といったカテゴリーを使用していることが、「一枚岩的である」「それらのカテゴリーが具体的に誰のことを示しているのか曖昧である」という批判を受けがちとはいえ、「沖縄、いや日本には、等閑視すべきではない問題があること。すなわち、基地問題があるということ」を示し続けているという役割を野村さんの論文が担っていることには変わりはないため、この点は評価されてしかるべきだと思う。ただ、私は、「日本人」「沖縄人」というカテゴリーを使用し続けることが引き起こすデメリットもあるのではないかと危惧する。デメリットの内容といっても、単に私がこれらのカテゴリーが虚構性に満ちていることに胡散臭さを覚えており、かつ、これらのカテゴリーで思考する人々がいるおかげで、「日本人と沖縄人のあいのこ」である自分は昔沖縄で「日本人」扱いされ憎まれ陰口をたたかれ非常にむかついたという個人的な体験があるため、できればこれらのカテゴリーはこの世から抹殺してしまいたいという野望を抱いているというだけなのであるが。このような個人的な恨みから、なんとなく、「「日本人」「沖縄人」というカテゴリーの内実を論文上で詳細に記述してみては?」と野村さんに提案してみたところ、別の論者から「そこまで野村さんがする必要はない。敵に攻撃対象を旗で示すようなものだ」という意見をいただいた。確かに、基地問題に注目を向けさせることを初期の達成目標とするのであれば、「日本人」「沖縄人」というカテゴリーについては、その内容を曖昧なままにしておいてもいいといえるのかもしれない。また、「日本人」「沖縄人」というカテゴリーの内容を詳細に記述することにより、野村さんが本当に敵視する人物が具体的に明らかになった場合、敵視された人物による野村さんへの報復が行われる可能性もあるといえる。だから、「日本人」「沖縄人」という一枚岩的に受け取られかねないカテゴリーを使用し続けてもことさら問題があるとはいえないのかもしれない。■それにしても、活動家・革命家は元気で物知りな人が多い。砂川闘争って何だ。勉強しよう。佐渡山さんの『第3ゲート』が良かった。
- 21:00 編集者らと本郷のハンバーガー屋で深夜まで議論。終電が気になり12:00頃に帰宅。
7/21(月)
- 11:00 川崎駅付近を探索。駅前に「石敢富」が設置されているのを見つけて驚く。
- 12:00 駅周辺をうろうろ歩く。建築関連の会社が多い気がする。「沖縄人」っぽい苗字の表札をいくつか見つける。
- 13:30 川崎市教育文化会館にて『日本における多文化共生とは何か―在日の経験から』出版記念の集いに参加。朴さんという日立製作所で働く在日朝鮮人の方に圧倒される。なんでそんなに元気なのだ。「学生の皆さんは、頑張って試験に受かって企業に入り、私のようになってください!」と胸を張った。すごい人だ。在日だからという理由で自分を入社拒否した日立製作所に裁判起こしてまで入社し、さらに内部でずっと会社側と闘いながら生きている姿に感動した。「人権は与えられるものではなく、自らの存在を賭けて勝ち取るもの」(雀 2008:5)という朴さんの言葉、肝に銘じたいと思う。
- 作者: 朴鐘碩,上野千鶴子,崔勝久,加藤千香子
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2008/07/16
- メディア: 単行本
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