PB2150_初等生活科教育法_2単位目
課題
1.第1学年において『学習指導要領』にある生活科の内容のうち、任意の1つを中心とした学習活動例を構想せよ。その学習活動の目標や評価についても言及すること。
2.第2学年において『学習指導要領』にある生活科の内容のうち、任意の1つを中心とした学習活動例を構想せよ。その学習活動の目標や評価についても言及すること。
1.沖縄県〇〇町立△△小学校の第1学年の学習活動例として、「学校周辺を探検しよう」を構想し、その内容を以下より記述する。
「学校周辺を探検しよう」は、学習指導要領に記載されている生活科の内容における(1)を中心として構想された学習活動例であり、(8)を踏まえたものである。
「学校周辺を探検しよう」において設定される目標は、学校周辺の探検をグループ単位で行うことにより、様々な友達と交流すると同時に、学校周辺の危険な場所を知り、危険予測能力・危険回避能力を高め、安全に学校生活や日常生活を送ることができるようにすることである。特に、猛毒を持つ蛇であるハブが潜んでいることが多い場所や、見通しが悪く交通事故が多発している場所に注意を払えるようにすることを重視する。既に4月の時点で、学校内の探検を実施しているが、湿度の上昇する5月以降はハブの活動が活発化してくる時期であるため、学校周辺だけでなく、学校内の探検も行う。
本活動例における具体的な活動は、主に次の3つである。①くじ引きを利用したグループ分け(4~5人単位)。②学校周辺(学校内も含む)を探検し、登下校や遊びの際に注意すべき危険な場所を、付近の住人に質問したり、自力で見当を付けたりして特定する。③危険な場所を示した地図の作成とその内容の発表。
上記活動の詳細についてであるが、①に関しては、様々な未知の友達との交流を深めて欲しいという意図がある。4月に学校内で探検を実施した際にも、くじ引きを用いて児童のグループ分けを行ったが、4月に引き続き、くじ引きを用いたグループ分けを行い、まだ一度も交流したことがない友達とグループを組んで活動してもらう。②の活動は本活動事例のメインといえる。学校内では教員が危険な場所の説明を児童に行うが、学校外では、その場で出会った住民や交番にいる警官等に話し掛けたり、自分で見当を付けたりすることにより、児童は危険な場所に関する情報を収集する。しかし、全てを児童のみで行うことは不可能であるため、適宜、教員は付近住民に対する状況説明や、危険な場所に関する情報の示唆を行い、児童の活動を支援する。最後に③では、収集した情報を教室に持ち帰り、これらを地図にまとめ、言葉や絵を駆使してグループごとに発表する。
児童の活動に対して教員は、①友達と仲良く活動しているかどうか、②探検して分かったことを皆に伝えられるか、③学校周辺(学校内も含む)の危険な場所を把握できているか、という3つの評価規準に基づいて評価を行う。
2.沖縄県〇〇町立△△小学校の第2学年の学習活動例として、「あたいぐゎを調べよう」を構想し、その内容を以下より記述する。
本活動例は、学習指導要領に記載されている生活科の内容における(3)を中心として、(8)を踏まえて構想された学習活動例である。「あたいぐゎ」とは、沖縄の方言で「家庭菜園」や「屋敷内の小さな畑」を意味する言葉である。農家ではなくとも、家の敷地内の一角を畑にし、ヘチマやトマトやゴーヤー等の野菜を栽培する沖縄県民は多く、このことは〇〇町でも例外ではない。栽培された野菜は家庭で消費されるだけでなく、家の軒先や近所のJA等で販売されることが多いため、「あたいぐゎ」は地域の人々にとっての野菜の供給源の一つとなっている。
本活動例の目標は、学校周辺の「あたいぐゎ」を調べることにより、自分達の食生活が地域の人々との関わりのなかで営まれていることを知り、地域への愛着を深めることである。
具体的な活動内容は、次の3つに大別できる。①くじ引きを利用したグループ分け(4~5人単位)。②学校周辺の地図を参照し、探索範囲を各グループで分担。③「あたいぐゎ」を探して学校周辺を探索。④収集した情報を教室に持ち寄り、「あたいぐゎ」の内容をグループ単位で発表。
上記活動の詳細についてであるが、③の活動時には、必ず「あたいぐゎ」の持ち主から話を聞き、栽培している野菜の種類や販売している場所等の詳細情報を収集することが大切である。持ち主が留守であったり、連絡がつかなかったりした場合には、取材協力のお願いを記した手紙を郵便受けに投函し、日時を改めて話を聞けるようにする。また、デジタルカメラで「あたいぐゎ」の写真を撮る際には、必ず持ち主から許可を得る。なお、持ち主と接する際には、持ち主との話が円滑に進むように、事前に質問を用意しておく。例えば、「どのような野菜を育てていますか」や「収穫した野菜を販売していますか」等の基本的な質問の他にも、「種はどこで手に入れるのですか」や「野菜を美味しく育てる工夫はありますか」等の児童自身の興味関心に基づいた質問を用意しておくと良い。
児童の活動に対して教員は、①友達と仲良く活動しているかどうか、②付近の住民と適切に接することができているか、③探索して分かったことを絵や言葉や写真等を用いて皆に伝えられるか、という3つの評価規準に基づいて評価を行う。
捕捉
このレポートは、指導案型レポートに近いです。
地域の特色を打ち出して書くと良いです。
私は沖縄在住なので、ハブや「あたいぐゎ」などの沖縄特有のものを取り上げました。
1回で合格できましたが、以下のような注意を講評で受けております。
目標に「知る」がありますが、生活科は知識をねらいとしない(その代わり、「気づき」を大切にする)教科です。
by 廣嶋
評価規準には3つの観点を明示すること。特に「気づき」がわかるように設定すること(全体を見て可としますが、要修正です)