PB3050_初等家庭科教育法_2単位目

課題
1.「衣服の着用と手入れ」の内容で問題解決的な学習を行うことができる学習指導例を考え具体的に述べなさい。
2.環境を考慮した学習指導例について、実践的・体験的な学習が行えるよう工夫し具体的に述べなさい。


 

1.問題解決的な学習は、①家庭生活上の問題を見いだす→②問題解決のための計画を立てる→③計画に従って調べたり試したりして問題解決を図る→④結果を反省する→⑤生活に生かすという流れで進められるものである。

 しかし、①に関しては、教師によって問題が提起され、問題解決的な学習が、課題解決的な学習として実施されることが多い。このことを踏まえて、「衣服の着用と手入れ」の内容で問題解決的な学習を行うことができる学習指導例を、以下より記述する。

 「衣服の着用と手入れ」は、家庭科の内容である「A家庭生活と家族」「B日常の食事と調理の基礎」「C快適な衣服と住まい」「D身近な消費生活と環境」のうちのCに属するものであり、日常着の着方と手入れに関する実習等を通して衣服への関心を高め、着方や手入れの基礎的・基本的な知識及び技能を身に付け、目的に応じた快適な着方を考え工夫する能力を育てることを目的としている。ここでは、衣服の働きや日常着の手入れの必要性の理解と、日常着の快適な着方の工夫やボタン付けや洗濯ができるようになることが、具体的な目標として掲げられている。これらの目標から、時間の限られた家庭科の授業で達成可能なものとしてボタン付けを私は取り上げたい。すなわち、ボタンが一個外れたシャツを数枚用意し、ボタンを取り付けるという課題の解決を、児童に求める授業を行いたい。

 始めに、児童を6人前後の集団に分け、ボタンの取れた衣服を各集団につき一枚配布する。次に、教科書等の資料は閉じさせて、針と糸が収納された裁縫セットのみを与え、集団ごとに問題解決のための計画を5分で立ててもらう。保護者が裁縫をする姿を見たことがある児童であれば、針と糸を用いてボタンを付けることは想像可能であろう。しかし、実際に自分でボタンを針と糸を用いて付けたことがある児童は少ないと考えられる。このような状態で児童にボタン付けの方法を考案させ、それをメンバーで協力して15分程で実行してもらう。各集団でボタン付けをしてもらった後、各集団の代表にボタン付けの方法を皆に向けて発表してもらい、ボタンを付けた衣服を皆に回覧してもらう。その後、初めて教科書を児童に開かせて、ボタン付けの適切な方法を把握してもらう。ボタン付けの仕上がりが不適切な集団の児童には、残りの時間を使って再度ボタン付けを行ってもらう。

 以上が、「衣服の着用と手入れ」に関する問題解決的な学習の指導例である。このような実践的・体験的な指導により、ボタン付けに関する基礎的・基本的な知識及び技能が確実に身に付くと考えられる。

2.大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会の在り方や生活様式を反省し、社会における物質の循環を促進することで、天然資源の浪費の抑制や、環境への負荷の軽減が可能となった社会を「循環型社会」と呼ぶ。家庭科の授業では、このような「循環型社会」を築くために、環境に配慮するという習慣を日々の家庭生活において根付かせることが現在求められている。

 上記を踏まえて私は、環境を考慮した学習指導例として、「環境に優しい調理の仕方」と題し、日常生活における調理の場面に焦点を合わせた実践的・体験的な学習を提案したい。具体的には、新聞や雑誌やインターネット等から仕入れることのできる「資源の無駄遣いを控えることを可能にする調理の知識」の正しさを、実験により確かめる授業を行いたい。

 際の授業は、①「循環型社会」の実現に寄与しそうな調理に関する情報を児童が収集し発表→②情報の真偽を判断するための計画を立てる→③計画に従って調べたり試したりして情報の真偽を判定→④結果を反省→⑤生活に生かす、という問題解決的な学習の流れで進める。授業を前半と後半に分け、①から②までを前半の1時間で行い、③から④までを後半の1時間で行う。

 例えば、授業の始めに児童が発表した情報の中に、「鍋で水を沸騰させた後にガスコンロの火を消して、余熱のみでパスタを茹でることができる」というものがあり、多数決により、この情報の真偽を確かめることになったとする。この情報が、授業時数や調理室の設備等との兼ね合いから、真偽の判定が可能な情報であるならば、次に教師は、この情報の真偽を確かめるための方法・計画を児童に立てさせる。今回の場合、ガスコンロの火を消さずにパスタを茹でるグループと、ガスコンロの火を消して余熱でパスタを茹でるグループを設けて、両者のパスタを食べ比べることが、より科学的な検証方法と考えられる。教師は、このような提案・助言を児童に適宜行い、授業を進める。ここまで作業を終えたならば、次の授業では、情報の真偽を実験で確認する。すなわち、ガスコンロの火を消さずにパスタを茹でるグループと、ガスコンロの火を消して余熱でパスタを茹でるグループとで調理を行い、完成したパスタを皆で食べ比べることにより、情報の真偽を判定する。

 以上のような、実践的・体験的な問題解決学習により、児童は情報の真偽を明らかにできるとともに、自分自身や自分自身の生活を反省し、授業で学習した内容を自らの生活に自信を以って応用できるようになると考えられる。これが私の考える、環境を考慮した学習指導例である。

捕捉

このレポートは要約型レポート

要約型レポートの書き方については、下記が参考になります。

一点、気になる点が。。

レポートの中で私は、パスタを登場させています。

添削者の先生は、鉛筆でパスタを〇で囲み、その斜め右上に「そうめん」と記して下さいました。

様々な読みが可能です。

そうめんも具体例として使えるよ(はぁと♡)。

日本人ならそうめんを具体例にせよ(ゴルァ!!(゚Д゚))。

何となく、パスタからそうめんを連想したので、そうめんと記してみた(てへぺろ(・ω<))。

どれが正しい読みなのか、いまだに気になっています。