WC1060_情報リテラシーb_2単位目


 
 ネットワーク社会での生活と危険について述べる。インターネットが生活に及ぼす危険には様々なものがあるが、私が実際に見聞きしたことのあるものは、「架空請求」と「サポート詐欺」と「Facebookアカウントの乗っ取り」である。以下にその詳細を記述する。

架空請求

 これは、私の母が被害者となった事例である。ある日、母の携帯電話に見知らぬ人物からメールが届いた。文面は丁寧な口調であるが、その内容はアダルトサイトの閲覧料金の請求であり、すみやかに請求額を指定の銀行口座に振り込まなければ法的処置を取るという強めの言葉で締め括られていた。

 母に心当たりはなかったのであるが、法的処置を取るという強めの言い回しに母は不安を感じ、この件に関して私に相談を持ちかけてきた。このようなメールが詐欺であることを私は以前から知っていたので、母にこのメールを無視するように伝えた。このようにして、金銭的な損失を避けることができたが、人をいたずらに不安に陥れるこのようなメールは明らかに悪質である。

②サポート詐欺

 これは、私の父が被害者となった事例である。インターネットを閲覧していた父が、「パソコンの画面がおかしくなってしまったので見てくれないか」と私に助けを求めてきた。

 パソコンの画面を見てみると、そこにはチカチカと点滅する派手な色使いの背景に「お使いのPCからウィルスが検知されました。至急、サポートセンターまでご連絡下さい」というメッセージが表示されており、その中央に自宅のパソコンのIPアドレスとOSの名前とブラウザの名前が、示されていた。このウィンドウはパソコンの画面に固定されてしまっており、マウスの操作を全く受け付けなかった。そこで私は、別のパソコンでブラウザを立ち上げて、このような問題への対処法を検索した。幸運なことに、対処法の掲載されたサイトを見つけることができた私は、このサイトに記載されていた指示の通りにパソコンを操作し、レジストリの内容を修正することで、ウィルス検知メッセージのウィンドウを消すことに成功した。

 パソコンに詳しい人が身近にいれば、上記のように対処して解決できる事例ではあるが、パソコンの初心者や子どもや高齢者等のユーザーにとっては、肝を潰すような手口の詐欺といえる。ウィルス検知というおどろおどろしい言葉で恐怖心を煽り、不当に請求されているサポート料を支払ってしまう人もいると考えられるため、非常に悪質な詐欺である。

Facebookアカウントの乗っ取り

 これは、私の友人が被害者となった事例である。「Facebookのアカウントを乗っ取られてしまいました。現在、私のアカウントから行われている投稿は私によるものではないので無視して下さいますようお願い致します。ご迷惑をお掛けしてしまい、すいません。」という趣旨の連絡を友人から受けたため、その手口をネットで調べたところ、Facebook上の3人の友人を用いたアカウント乗っ取りの手口に行き着いた。これは、Facebookのアカウントの持ち主のメールアドレスを入手した人間が、アカウントの持ち主に成りすましてFacebookにログインを試み、その過程で新しいメールアドレスを登録して、Facebook上の友人のうちの3人に協力を依頼して彼等からアカウントの持ち主としてのお墨付きを得て、パスワードを再設定してしまうという手口であった。すなわちこれは、「Facebookに登録していたメールアドレスの情報と、Facebook上の3人の友人さえ揃っていれば、アカウントの持ち主は新しいメールアドレスの登録とパスワードの再設定ができる」という仕組みが、アカウントの持ち主に成りすました人間と、Facebook上の3人の友人が結託することで、悪用されてしまうという手口であった。

 Facebookでは、見知らぬ他人から友人の申請をされることがある。この中に、アカウント乗っ取り犯と結託した、あるいは、アカウント乗っ取り犯が作ったアカウントからの友人申請が含まれており、このような人々を不注意に友人として承認してしまうと、上記のようにアカウントを乗っ取られてしまうのである。これは、Facebookの初心者では配慮することが困難な込み入った手口の犯罪といえる。Facebookの持つ「友人を作る」という機能を利用した手口であるだけに、非常に悪質である。

 以上、私が実際に見聞きしたことのあるインターネット関連の犯罪について詳述した。「架空請求」と「サポート詐欺」と「Facebookアカウントの乗っ取り」等に対処するには、インターネットに関連した犯罪の手口を広く学んでおく必要があるだろう。行政には、このような学習の場を、学校や公民館等の公共施設で開催して欲しいものである。また、家電量販店で、インターネット関連の犯罪をまとめた冊子を無料配布することも犯罪防止に役立つであろう。もちろん、インターネット利用者も、インターネットの検索機能を活用して、自己防衛のための知識を積極的に吸収していく必要がある。

参考・引用文献

実教出版編修部編 『最新 事例でわかる情報モラル』実教出版株式会社、2014年

捕捉

このレポートは、「~について述べよ」という問いかけをしていますが、私は感想型レポートとして書いていますね。

本当は、要約型レポートを書くべきだったのかもしれませんが、合格をいただくことができています。良かったよかった。

課題のキーワードは、「ネットワーク社会での生活と危険性」なので、 これに関する「自分の体験」や「見聞きしたこと」を詳述し、感想を書けばOKのようです。

もしも「自分の体験」や「見聞きしたこと」が見つからない場合は、新聞やネットで事例を探しましょう。