PB3080_特別活動の指導法_2単位目



1.学級活動のねらいと特質について

 教育基本法第1条では、人格の完成が教育の主たる目的とされている。この目的を達成するために、学校では様々な活動が行われている。これらの活動は、①各教科、②道徳、③外国語活動、④総合的な学習の時間、⑤特別活動の5つの領域に大別できる。

 上記のうち、⑤の特別活動において、「望ましい集団活動」を通して意図されていることは、「心身の調和のとれた発達であり、個性の伸長であり、集団の一員としての自覚であり、協力してよりよい生活を築き、自主的、実践的な態度などが身に付くこと」である。

 現行の小学校における特別活動の1つに、学級活動がある。学級活動の目標は、「学級活動を通して、望ましい人間関係を形成し、集団の一員として学級や学校におけるよりよい生活づくりに参画し、諸問題を解決しようとする自主的、実践的な態度や健全な生活態度を育てる」というものである。

 学習指導要領では、全ての学年で取り扱う学級活動の内容として、①学級や学校の生活づくりと、②日常の生活や学習への適応及び健康安全の、2つの共通事項が示されている。以下より、これら2つの共通事項それぞれを構成する複数の項目の中から、1つの項目を取り上げて、それらに関する実践を具体的に記述する。

 上記①の「ア学級や学校における生活上の諸問題の解決」の実践についてであるが、私は「話し合いのしかた」を重点的に児童生徒に伝えたい。学級や学校での生活では、児童生徒間に様々な問題が発生し、言い合い等の衝突が起きることが想定される。このような時にお互いの考えを適切に表明し、穏やかに理性的に相手を説得できるように、「人の話を静かに聞く」や「主張には根拠を付ける」や「相手を侮辱する言葉を使わない」や「間違いや矛盾を素直に認める」等の基本的なルールを踏まえた話し合いの実践を、いじめの是非や悪戯の許容範囲等の様々なテーマを与えて、定期的に行う。

 次に、上記②の「ア希望や目標をもって生きる態度の形成」の実践についてであるが、私は「将来の仕事」に関する情報提供を積極的に行いたい。児童生徒に「興味のある仕事」に関するアンケートを事前に実施し、これに基づいて「具体的な職業名とその職業に就く方法」を調べておき、これらの情報を分かりやすく児童生徒に提供したい。児童生徒にとって仕事に関する情報は、家族等の身内からしか手に入らないものと考えられるので、このような実践は、彼等にとって新鮮かつ実用的に感じられるであろう。また、この実践は、学校で勉強することの動機の形成に役立つとも考えられる。

2.児童会活動、クラブ活動、学校行事、それぞれのねらいと特質とその指導上の留意点について

 児童会活動とクラブ活動と学校行事は、学級活動と並び、特別活動を構成する要素である。以下より、これら3つのねらいと特質とその指導上の留意点を述べる。

 まず、児童会活動についてであるが、この目標は、学習指導要領において「児童会活動を通して、望ましい人間関係を形成し、集団の一員としてよりよい学校生活づくりに参画し、協力して諸問題を解決しようとする自主的、実践的な態度を育てる」ことと示されている。また、その内容については、「学校の全児童をもって組織する児童会において、学校生活の充実と向上を図る活動を行うこと」と学習指導要領に示されている。児童会活動の指導上の留意点は、「その指導計画が特別活動全体の指導計画に基づいたものとして作成されなければならない」という点と、「教師の児童への適切な助言、指導は当然のこと、さらには教師相互の間の連絡や協力体制は、きわめて重要である」という点である。

 次に、クラブ活動についてであるが、この内容は、学習指導要領において「学年や学級の所属を離れ、主として第4学年以上の同好の児童をもって組織するクラブにおいて、異年齢集団の交流を深め、共通の興味・関心を追究する活動を行うこと」と示されている。また、クラブ活動の特質・留意点としては、「児童一人ひとりの興味や関心に基づいた活動」や「共通の興味・関心を集団活動として追求する」や「主として第4学年以上という原則だが、異年齢の集団活動である」や「児童の創意工夫による運営」ということが示されている。

 最後に、学校行事についてであるが、この目標は、学習指導要領において「学校行事を通して、望ましい人間関係を形成し、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養い、協力してよりよい学校生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てる」ことと示されている。また、この内容・留意点については、学習指導要領において「全校又は学年を単位として、学校生活に秩序と変化を与え、学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと」と示されている。

 以上が、児童会活動とクラブ活動と学校行事の3つの特別活動が持つ、ねらいや特質やその指導上の留意点の概要である。

参考・引用文献

鯨井俊彦編 『特別活動の展開』 明星大学出版部、2016年、p.100‐142

捕捉

このレポートは要約型レポートと指導案型レポートを足して2で割ったようなレポートです。

教科書の内容の要約と、学級活動の展開例を書く必要があります。

要約型レポートの書き方については、下記が参考になります。

学級活動の展開例は、自分の頭で考えて、ひねりだす必要がありますね。