PL2030_肢体不自由者の心理生理病理_1単位目



1.肢体不自由者には脳性疾患が多く、その大部分を占めるのが脳性まひである。脳性まひ児は、脳障害に起因する運動障害を有し、知的障害、てんかん言語障害視覚障害(眼球運動の障害、首の不安定さによる正視の異常等)、知覚─運動障害(目と手の協応動作の困難、図地関係の逆転、空間認知の困難等)等を随伴する傾向がある。このような障害特性を持つ肢体不自由者に対して教科指導を行う際には、障害特性に応じた工夫や配慮が必要である。以下より、脳性まひ児の教科指導の一般的な対応策について述べる。

 第一に、脳性まひ児が有する運動障害への配慮が不可欠である。上肢障害に対しては、「滑り止めマットや文鎮等を活用したノートの固定」や「パソコン、トーキングエイド等の代替機器の活用」等の配慮が考えられる。これにより、筆記や情報の記録が可能になる。また、「不随意的な動きに対応できる作業空間の確保」や「活動を行う位置の工夫」や「扱い易い素材や題材の利用」や「作業法の工夫や手順の単純化」や「道具の改良、補助具の利用」等の配慮により、道具や楽器の操作等の手指を使った作業も可能になる。下肢障害に対しては、「遠隔コミュニケーション手段やネットサービス等の活用」や「個に応じたルールや課題の設定」等の配慮が考えられる。これにより、活動場所の制約や移動運動の制約から解放される。体幹保持困難に対しては、「授業時間の配分の工夫(集中できる時間に指導を行う、繰り返し行う、ゆっくり行う等)」や「姿勢保持の訓練やそれに適した道具の使用」等の配慮が考えられる。これにより、疲労や視界不良や活動の制限等の問題を改善できる。経験不足に基づいた、自信のなさや受身的な姿勢や時間意識の弱さや興味関心の幅の狭さ等に対しては、「家庭と連携し、具体的操作や経験の機会を多く持つ」や「繰り返し学習が可能な計画の立案」や「具体的・直接的な活動の取り入れ」や「模型等の具体的なモデルの提示」等の配慮を行うことが考えられる。

 第二に、脳性まひに随伴するその他の障害への配慮も不可欠である。例えば、言語障害に対しては、「視覚的な提示」や「代替手段の活用」や「受容」等の配慮により、拗音等の誤りや意見の伝えにくさや楽器演奏の困難や意思伝達に時間がかかること等の問題を改善できる。視覚障害に対しても、同様に適切な配慮が必要である。

 以上が、脳性まひ児の教科指導の一般的な対応策である。これらはあくまで一般的な対応策である。実際の教育現場では、個々の脳性まひ児の実態に応じ、臨機応変に柔軟に配慮していくことが重要である。

2.個別の教育支援計画を考慮した指導案を以下に示す。

1、題材名:カラーボール遊び

2、題材設定の理由:これまで本学級は、仲間との関わりを持ちながら集団で遊びを楽しむことを目標とし、「ゴロ卓球」や「水遊び」等を行ってきた。これらを通して道具の感触や遊びの楽しさを体験できたと思われる。本題材では、カラーボールを掴む、投げる、拾う、特定の場所に入れる等の一連の動作を通じて、カラーボールの感触を味わい、仲間との関係を育てていくことを目標とする。自ら遊びに取り組むことが難しい児童には教員が補助役として付き、集団での楽しい雰囲気を味わえるようにする。以上の理由から、本題材を設定した。

3、題材の目標

①遊ぶことで様々な感触を味わう。

②遊びの経験を広げる。

③仲間と関わりながら遊ぶ。

4、指導計画:カラーボール遊び 2時間

 第一次 感触を楽しみながら遊ぼう 1時間

 第二次 一緒に遊ぼう 1時間(本時1/2)

5、本時の指導

(1)本時の指導目標

①仲間と関わり楽しく遊べる。

②決まりを守り仲良く遊べる。

③好きな遊びを見つけられる。

(2)準備物:カラーボール、約束カード、段ボール箱、かご、ビニールプール、玉入れ用のかご

(3)児童の実態と個別の指導目標

(4)本時の展開

捕捉

このレポートは、前半が要約型、後半が指導案型です。

要約型レポートの書き方については、下記が参考になります。

指導案型レポートを書く際は、指定の教科書内から指導案例を探して、これを真似しましょう。

指導案例が見つからない場合は、他の特別支援教育関係の教科書を探してみましょう。

情報を探しまくる。

この作業がレポート作成には必要です。

ところで、このレポートには、出典が付いていません。

しかし合格しているので、出典無しでもOKということですね。